「いつもの自分」に気づくと、選び直せるようになる

「いつもの自分」に気づくと、選び直せるようになる

ヨガをしていると、自分の体の「癖」に気づくことがあります。

何気なく立っているときは気づかないけれど、

いつも右側に体重をかけていたり、
膝にばかり重心を乗せていたり、
本当は股関節を使いたいところを腰ばかりで動いていたり。

それが当たり前になっていると、自分ではなかなか気づきません。

でも、

「なんか不安定だな」
「ここだけ痛いな」
「なんでこっちは動きにくいんだろう」

そう思って自分の体を観察してみると、

「あ、私いつもこっちに体重をかけてるんだ」

と気づく。

気づけば、立て直すことができます。

これって、心も同じなんじゃないかなと思っています。

心にも「いつもの癖」がある

例えば、

  • 人から何か言われると、すぐ「私が悪かったのかな」と自分を責める。
  • ちょっと否定されると、全部やめたくなる。
  • 相手の機嫌が悪いと、自分のせいだと思う。
  • 怒られたわけではないのに、「怒られた」と受け取る。
  • 本当はやりたいのに、誰かから「それ、やめたら?」「似合わないと思う」
    「あなたらしくないよね」なんて言われると、「あ、じゃあやめよう」と引っ込めてしまう。

私自身、そういうところがありました。

でも、やめたあとにモヤモヤするんです。

「人に言われたからやめた」

そうやって自分で決めなかったから、どこか納得できない。

今思えばこれも、私の「いつものパターン」だったんだと思います。

「図々しいですね」と言われてモヤモヤした話

看護師として働いていた頃、後輩から言われたことがあります。

「丸山さんって、図々しいところがいいところですよね」

……図々しいって何よ(笑)

そのときは、素直に褒め言葉として受け取れなくて、ちょっとモヤモヤしました。

でも、あとから考えてみたら、確かにそうだったんです。

先生(医師)が忙しそうで、みんながなかなか声をかけられない。

「今聞いていいかな」
「忙しそうだな」

そうしているうちに確認が遅れて、仕事もどんどん遅くなっていく。

でも私は、

「先生、今いいですか?」

と聞きに行く。

だって、患者さんのことだから。

自分が先生からどう思われるかより、患者さんに必要なことを確認するほうが大事でした。

後輩が言ってくれた「図々しい」は、そこだったんです。

時間が経ってから、

「あれ? これって私の長所じゃん」

と思えるようになりました。

私は、自分のためだとなかなか行けないことでも、人のためならグイグイ行ける。

自分がどう見られるかより、「これは必要」と思ったら動ける。

それって、私の強みだったんです。

周りに波風を立てないようにすると、自分の中に波風が立つ

私はずっと、

なるべく穏やかに。
誰も嫌な気持ちにならないように。
波風を立てないように。

そんなふうに振る舞うことも多かったです。

でも最近思うんです。

周りに波風を立てないようにすると、自分の中に一番波風が立つことがある。

本当は違うと思っているのに「そうですね」と言う。

本当は嫌なのに曖昧に笑う。

本当はこうしたいのに、誰かの意見に合わせる。

その場は丸く収まったように見えても、自分の中にはモヤモヤが残ります。

もちろん、何でも思ったことを言えばいいとは思いません。

相手や状況を見て、言わないことを「自分で選ぶ」ことも大切です。

でも、

「嫌われたくないから言わない」のか。

「今は言わないほうがいいと自分で判断した」のか。

同じ「言わない」でも、全然違うんですよね。

癖は、気づかなければずっと繰り返す

体の癖と同じです。

いつも右側に体重をかけている人は、意識しなければ今日も右側に乗ります。

心も、

  • こう言われたら落ち込む。
  • こういう態度を取られたら自分を責める。
  • 否定されたらやめる。
  • 嫌われそうになったら合わせる。

いつもの反応を無意識に繰り返します。

そして、そのパターンにはきっと、自分なりの理由があります。

傷つかないためだったり、
嫌われないためだったり、
責任を負わなくて済むためだったり、
その場を安全にやり過ごすためだったり。

だから「こんな自分はダメ」と責める必要はないと思うんです。

まずは、

「あ、私またいつものやつやってる」

と気づくこと。

それだけでいい。

気づいたら、体と同じように立て直せるから。

  • いつも引くなら、今日は一歩出てみる。
  • いつも「私が悪い」と思うなら、本当にそうなのか一度考えてみる。
  • いつも誰かの意見でやめるなら、「私はどうしたい?」と自分に聞いてみる。

ヨガで自分の体を観察するように、心も少し離れたところから観察してみる。

そんなふうに自分を見てあげて関わってあげることが大切なのだと思います。

癖は、急には変わりません。

右利きの人が、明日から急に左手を自然に使えるようにはならないように、心も体も同じです。

またいつもの癖に戻ったら、気づく。
そして、また戻してみる。

その繰り返しで、少しずつ新しい感覚が自分のものになっていきます。

そして、自分では当たり前になりすぎていて、気づけないこともたくさんあります。

だからこそ、ときには誰かに見てもらうことも大切なんですよね。

ヨガでは、体の癖を一緒に見ながら、自分の体を観察していきます。

心のメンテナンスでは、話をしながら、自分では気づかなかった考え方や反応の癖を一緒に見つけていきます。

どちらも、誰かに直してもらうものではなく、自分で自分に気づいて、自分で選び直せるようになるためのもの。

自分自身と上手に関われるようになることを、私はヨガや心のメンテナンスを通してお手伝いできたらと思っています。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次